BOOK of Days

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6月30日

 「ファミ通Wave」に付いてきた「メタルギア・ソリッド体験版」をプレイする。すごい。すごすぎ。私はかれこれもう2年くらい前から待ちこがれていたゲームだが、ここまで素晴らしい出来になるとは思わなかった。快適な操作感覚、そしてこのシリーズ独特のスリル。3Dになったことより味わえる臨場感。ゲームと映画の融合を監督:小島秀夫は易々と(本当は大変だろうが)成し遂げているのだ。とにかく、キャラクターを動かすのがたまらなく面白くて、格好いい科白を聞くと心が躍ってしまう。ああ、はやく本編が発売されないかなー。わくわく。


6月28日

 本のネタが無いのでなにか読まなくちゃ……と思ってうろうろと書店を探していてふと見つけたのが『僕の陽気な朝』(イヴァン・クリーマ/国書刊行会)。チェコの作家で、社会主義社会を皮肉っぽく書きながら、そのなかでしぶとく生きる人々を自伝的な視点でちょっとユーモラスに書き上げている短編集である。ユーモアといっても、やはり社会(国家)への皮肉がまず文中のいたるところで目に付くので、あまり読んでいて楽しくなるようなユーモアにはなっていない。しかし、読了後にまず思うことは、作者をモデルとしている主人公がやたらに女性と関係をもつことであり、また、他の登場人物のヴァイタリティーの高さ、である。彼らはあの手この手をつかって金儲けにはしり、そして失敗し、それを横で見ながら主人公はせっせと情事にはげむ。元気だなあ。こうしたことがうまく社会批判とうまく解け合って、ちょっとしたおかしみを確かに出している。この両テーマの関係に気付くと、なんとなく作者が言おうとしていることがおぼろげながらつかめてくる。それはつまり、体制に縛られ自由を奪われた人々が、しかしそのなかでも、どうしようもなく欲してしまう「日常性」そのものではないのだろうか。「非」日常ではない。まさしく、金儲けして、セックスするような「日常」である。そんなテーマを作者はうまく作中に取り込んでいると思う。


6月27日

 「カウボーイ・ビバップ」の録画に失敗したことが判明し、かつ、徹夜の疲労が抜けきれず、憂鬱に横たわっていたら驚きの情報がとびこんでくる。先輩が会社をやめたというのだ。がーん。……が、まあ、精神的にとても追いつめられていた状況であったというのは前々から聞いていたので、正しい判断だったという気もする。うろ覚えだけど、たしかSF研のボックスにいらっしゃって「ここが俺の居場所だあああ」と、おっしゃたとか、おっしゃらなかったとか。まあ、晴れて(?)フリーの身になったことだし、また色々面白いことをやっていただけるに違いない。とにかく、ひとまずゆっくり休んでください。そして、例の原稿の続きを……(笑)。


6月26日

 池袋で林さんと東洋大SF研の連中と翌朝まで飲む。ちなみに、私は、いったん家に帰ってから出直すという外道なことをしたため大遅刻。すみませんでしたああああああああああ。ごめんなさいいいいいいい。こればっかだなあ。これからはまじめにページの更新をしてご機嫌をとらねばならないような気がする……。
 しかし、飲み自体は色々なゴシップ話で大いに盛り上がり、とても楽しかったです。というか、まれにみる盛り上がりでびっくりしました。もう、みんなテンション高すぎ。現在SF研内で最もアツい話題を中心に、学科内の出来事、4年の就職活動などなど、多岐にわたる、可笑しくてお腹が痛くなるような、爆笑もののネタが次々に炸裂する。某後輩は私の横でのたうちまわって笑い転げておりました。林さんは「やっぱり東洋大のゴシップはライブに限るなあー」と、おっしゃっていましたが、はっきりいって、こんなライブはめったにお目にかかれません。内容は……えーやっぱりこれは「ライブでないと」ということでヒミツ。林さん、また何かの機会があったら飲みましょう(『赤い惑星への航海』の読書会がいいかも)。こんどは遅刻しませんから。


6月21日

 「何か手軽に読めそうな本がほしーなー」と思っていたときにふと目に留まって買ってしまった『牧師館の死』を読了する。特に書くべきことはなし。あ、でも、主人公の二人の今後はちょっとだけ気がかりなので、次回作が出たらまた読んじゃうかも。それはともかくとして、クリスマスでどこかの小さな村で牧師館で凶器として火かき棒が使われていて……なんていうミステリにはおあつらえむきの設定を使えるイギリスって、すごい(?)よなあ。


6月18日

 手加減してくれますか? と、お伺いをたてたら、これまでにもまして容赦のない突っ込みを受けてしまった。……だああああああっ、完成するのは年鑑の「ベータ版」ですってええええええええ。きちんとした形になるのはもうちょっと先なんだってばああああ(←いばるなよ)。メールを送った際に、何かの事故で一部文字が抜け落ちてしまったのでしょーか。じょおおおおおお。

 ということで、本来はここで反抗心のひとつもみせて、男をあげるべきだとは思うものの、悲しいかな、そんな度胸はカケラも持っていないので、ヒクツに謝っておく。すみませんすみません、許してください。また、なにかゴシップがあったらそっとお教えいたしますから……。


6月17日

 もう忙しくて、更新順序がめちゃくちゃ。時間があいたら15〜16日分として、『暗黒の復活』の感想を書きます。

 で、今日のお題は、東洋大SF研関係者の間で話題沸騰の「かさぶたの記憶」なるノン・フィクションをようやく読んだと言うこと。いやあ、すごいです。もはや伝説と化した感のある、91年に起こったとある一連の出来事について、当時渦中にあった人が赤裸々に語っているのです(「第二の『人間失格』か、それとも『ダディ』か?」というリード文がついている)。当然、登場人物は全部実名。まあ、話自体はあちらこちらから、ちらほらと聞いてはいたのですが、このようなまとまった形で発表されるのははじめて。つまり、当時のSF研を知るいい資料にもなっているわけです。まだ、連載第一回ということなので、核心部分はほとんど触れられていないのですが、でも、それでも、インパクトはものすごいものがありました。これからどうなっていくのか固唾を飲んで見守っていくことにいたします。第二回が書かれるのはいつなんでしょうか。


6月14日

 なにも書く暇がなく、うそ、書く気がしなくてだらだらと更新をのばしてしまった。あああああああ、もうすっかり何やったかなんて忘れちゃいました(涙)。やっぱり日記は毎日付けなきゃだめかも。でも、それはすごく大変なんですが。

 それから、レビューですが、色々試行錯誤してます。『〜小さな王国』はあのまんまのノリで続けるとつまんなくなることが判明したので少し趣を変えようとしている次第で、完成が遅れているんです。やっぱり一発ネタを複数回にわけるって、バカですね。これはセミナーレポートにも言えることで、反省することしきりです。新しいレビューはなるべくきちんとした形でアップすることにしよう。

ええとあと書くことは……、そう、『暗黒の復活』を読了しました。詳細は明日。ああ、ぜんぜん更新になっていない。


6月8日

 現在、Blind Guardianのニューアルバム「Nightfall In Middle-Earth」を聴いている真っ最中。死ぬほどカッコイイ。タイトルを見ればわかるとおり、トールキンを題材にしたストーリー性の濃いものになっているようだ("Silmarils"といった単語も出てくるし)。つまりは、趣味に走りまくったアルバムということでもあります。完成まで時間もかなりかかっているようだし。で、それに見合った出来になっているかというと……それはもう、全部聴き終わっていないので、何ともいえませんがな。でも、今のところ私はとても気に入っています。あ、ちなみに歌詞はとても暗くていい感じです。


6月7日

 2日に上京した先輩をお迎えしての飲みの後日談を聞く。私は翌日の仕事があったので、さすがに徹夜はできませんでしたので、途中で帰ってしまったのだった。後輩によると、午前3時くらいからカラオケ・ボックスに行って、年長者はそこで寝て、他の連中は一曲も歌わずに話し込んでいたそうな。さすが。私とか、ひとつ下の学年って、そんなに歌わないんだよなあ。酒は飲むけど。

 といったようなネタばかり披露するのもなんなので、いきなり冒頭で『火星年代記』が引用されている「これこそ真の新本格ミステリー」(帯にそう書いてあった)『探偵ガリレオ』(東野圭吾)を読了する。うーん、ミステリねえ。どちらかというと科学小説とでも言ったほうがいいんじゃないのでしょうか。世の中の不思議な出来事を科学を使って解決してゆくという話をミステリの文脈を利用して書いてみました、という小説だと思うから。でも、文化とか社会学とか心理学といったようなものを利用せず、科学を使って謎を解き明かす、というのは直球ど真ん中というんでしょうか、正々堂々というんでしょうか、とにかく妙にすがすがしい感じがしてしまった。また、こういうのってかつては子供向けの教養小説(もしくはマンガ)や、テレビドラマといったような形であったような気がする。それが「新本格ミステリー」とういジャンルで登場したというのはなんだか面白い。連作短編というかたちもうまく内容にあっていると思いますし。続編でないかなあ。


6月6日

 まだ、何も読んでませーん、と書くのはイヤなので、がんばって『魂の絆』を読了させる。

 舞台は空前の建設ラッシュにわくニューヨーク。そこで、犯罪組織に属している兄と、弁護士を目指して働いている弟の関係を軸に、労働者と、犯罪者と、資本家の三者三様の思惑が描かれていく。で、それぞれが様々な信頼と裏切りによってもつれあっていくのだが、こうしたことをうまく兄弟という繋がりに象徴させ、収斂させていったことが、本書の素晴らしい点であると思う。そして、一連の話を嫌みなく、道徳に訴えず(ま、クライム・ノヴェルだし)、また叙情性をもたせながらもそれに流されずに描写できたこともまた、特筆すべきことであろう。まあ私は、帯に「暗黒作家ジェイムズ・エルロイが絶賛」とあっても何のことやらさっぱりわからない人間なので、この手の小説について詳しく語ることはできないのだけれど、なかなか良くできた話だと思いますよ。ひとつひとつのエピソードはよく考えてみるとベタベタな(お涙頂戴的な)話なんだけれどもそれをうまくハードボイルドのテイストに馴染ませて、さりげない形でまとめあげることができていると思う。ほとんど映画のワンシーンと化しているラストはちょっとやりすぎ、という気もしますが、まあ、格好良かったのであれはあれでいいんでしょう。

 クライム・ノヴェルということではやっぱり『贖い』の方が数段上で、特に登場人物の渋さということにおいては『魂の絆』はまだまだだろう。ただ、若々しさや、エキセントリックなキャラクターという点では、そんなに悪くはないはずだ。これって処女作らしいので、これからどんな面白い物語を読むことができるのかとても楽しみ。


6月3〜5日

 二日連続で飲んでいたせいもあって、ひたすら寝不足に悩まされる。とーにかく、毎日が眠かった。ということで、何も読んでませんし、何も観てません(「カウボーイビバップ」はちゃんとチェックしましたが)。

 などと、言ってもしょうがないので、いちおうこれからの予定を書いておこう。まず、7日か8日には、現在一部未完成な「王妃、小人、土牢」レビューを終わらせます。でもって、来週中には『語り手の事情』で何か書くはず。これはネタバレにはしないつもり。ただし、とても面白い本なので、読んで損はないです。多分。それから、リンク集もきちんと作ります。
 あとはー、そう、あとは年鑑ですな。これはさっさと片づけてパイロット版を印刷しよう。ちゃんと夏コミには完成させますのでご安心ください。はやしさん。


6月2日

 『レギオン』読了直後に書店で見かけたので、ものはついでだと買ってしまった『終末のプロメテウス』を読み終わる。下巻の3分の1まではひじょーにタルかったのだが、以降は幾つか好きなシーンがあったので、まあいいのではないのでしょうか。でも、本当に上巻は壮大なプロローグに過ぎないですね、あれじゃ。ただ、スイスイと読めるので、登場人物の多さや、本の厚さは問題にはならないでしょう。値段を我慢すれば。

 それから、基本的に物語はテクノ・スリラーの文脈に沿って進むので、SFとして読むと、ちょっとストレスがたまることがあるかもしれない。これは読者層を考えて作者が意識的に行っていることなので、いちがいに否定するのもどうかと思うが、例えば、政治関係のエピソードの大半は邪魔であると感じてしまうのはしょうがない。
 まあ、この作者の作品で、少し前に出た『イグニション』よりははるかにマシなので、『無限アセンブラ』『星界の跳躍』が好きな人は一読してみればいかがでしょうか。


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